初の試みですが、みんなの旅行やバックパックなどの体験記をインタビューして書いていきたいと思います。
『トラべログ(travelogue)』とは他人の旅行記というような意味合いを持っています。
可能な限り、長く続けて色んな人のインタビューを掲載していきたいと思います。
第一回は南米7か国をバックパックしたサクラさんにインタビューをしました。
彼女のバックパック旅行について色々と聞いてみたので、楽しんで見てくださいね!
(写真提供:Takayuki Ide)
南米を旅したサクラさん
「南米は若い時にしかいけない」ということで、人気のバックパックスポットになっています。
彼女が南米バックパックをしたのは2019年の1月から約3ヶ月。
サクラさん自身も20代前半と若く、首都圏で働いていた営業職を辞め、転職するタイミングで南米へのバックパックを決意したと言います。
おっとり系な感じもしますが、何事も自分のやりたいことに対してまっすぐな性格がとても好印象です。
南米旅のルート
サクラさんいわく「南米をバックパックで周る時のルートは大きく分けて2つ」だそうです。
基本的な違いは南米を西周りでいくか、東周りで行くか。
(イメージ)
サクラさんが通ったルートはボリビアから入り、ブラジルへ行く西回りです。
サクラさんが訪問した都市
南米の国は地理的には縦長なのが特徴です。
「チリに入り、アルゼンチンに入って、またチリに入る。というように国を行ったり来たりすることが何度もありました。」とサクラさん。
これは南米の旅あるあるなのでしょう!
また、ニューヨークはトランジットで一日滞在できたそうなので、ここでも満喫したそうです!
国名 | 都市 |
アメリカ | ニューヨーク |
ペルー | リマ(首都)、クスコ、イカ、ナスカ、アレキパ、プーノ、タクナ |
ボリビア | ラパス(首都)、ウユニ塩湖 |
チリ | アリカ、カラマ、アタカマ、サンティアゴ(首都)、チレチコ(※経由のみ)、トランキーロ、プンタ・アレーナス |
アルゼンチン | メンドーサ、バリローチェ、ロスアンティグオス、エル・チャルテン、エル・カラファテ、リオ・ガジェゴス(※経由のみ)、ウシュアイア、ブエノスアイレス(首都)、プエルトイグアス |
ウルグアイ | コロニアデル・サクラメント |
パラグアイ | シウダー・デル・エステ、イグアス日本人居住区 |
ブラジル | フォスド・イグアス、クリチバ、サンパウロ、バヘイリーニャス、サン・ルイス、リオデジャネイロ |
訪問した都市を聞いた時、正直にいうと3ヶ月でこれだけの街に行けるのかとビックリしました。
街の滞在期間は平均して3~4日ほどだったそうですが、一つの都市に10日間ほどいたこと(バックパッカーの用語でいわゆる『沈没』)もあったそうです。
コロンビアとエクアドルは避けた
「コロンビアとエクアドルは南米の中でも特に危険な国なので、ルートからは外しました。」
確かに、外務省のホームページを確認してみるとコロンビアとエクアドルは渡航中止勧告が出ている地域もあります。
他の南米の国と比較し、これら2つの国は危険です。
しかし、エクアドルには旅行先として人気のガラパゴス諸島もあります。
都市部からは離れることになるので、治安的には問題ないと思います。
ただ、中継地としてキト(エクアドルの首都)に滞在する際には細心の注意を払うようにしましょう。
サクラさんの南米旅アレコレ
サクラさん自身が南米の旅を通じて感じたことや気づいたこと、実際に体験したことなどを記載してきます。
今後、南米へバックパック旅や旅行を検討している人は参考にすべきことも多いでしょう。
古いブログは信用しない
南米旅行をネットで調べていると、多くの人がブログを書いています。
これに従って行動していると「全然違うじゃん!」ということが良く起こります。
なぜなら、南米の国々は発展途上の都市も多く2~3年前の情報が実はかなり古いということもあり得ます。
南米の情報を集める場合はできる限り新しい情報、少なくとも1年以内の情報を集めるのが良いでしょう。
南米旅の移動手段は基本はバス
南米旅での移動手段はほとんどがバスとなります。国境を超えるような移動の場合の移動も、長距離バスを利用します。
座席に関しては、カマシートとセミカマシートという2種類があり、カマシートでも十分広々と使えるそうです。
足元は広めで広く使え、座席も140度ほどは倒せるので、日本の長距離バスと比較してもゆったりとしています。
サクラさんの南米旅も、もちろんバス移動が基本ですが、時々飛行機も使ったと語っています。
【サクラさんが飛行機を使った区間】
・カラマ(チリ)→サンティアゴ(チリ)
・ウシュアイア(アルゼンチン)→ブエノスアイレス(アルゼンチン)
ちなみにサクラさんは飛行機を調べる際にはスカイスキャナーを使って調べたそうです。
[写真:カマシート] [写真:バスの軽食]バスは遅れて到着する
日本のように時間がきっちりと守られていないので、到着は基本遅れるものと認識しておくことが必要です。
サクラさんも南米の旅で、最大12時間ほど遅れたと語っています。
長距離移動になれば1~2時間くらい遅れて到着するのは当たり前だそうです。
これは南米だけに限った話ではありませんが、海外での長距離バス移動は大抵そのくらい遅れます。
しかし、チリ・アルゼンチン・ブラジルは割と時間通りに運行しているとのことでした。
ストライキが頻繁に起きている
政治が不安定な国が多い南米ではストライキが頻繁に起きています。
日本では考えられませんが、公共交通機関でさえもストライキは起こり、先ほどのバスが遅れる原因の一つになることもあります。
ストライキの時期によっては旅程を変更せざるを得ない場合も出てくるでしょう。
実際、サクラさんはアレキパ(ペルー)でストライキが起きていたため、旅のルートを変更することになりました。
[写真:トラックが道を塞いでいる様子]高山病対策
南米のペルーやボリビアの都市は標高が高いため、高山病対策は必須です。
空港に到着すれば、いきなり富士山よりも高い地域に放り出されることになりますからね・・・。
薬についても様々な情報が出回っていますが、サクラさんの経験では日本で薬を買っておいて、現地で飲んだ方が良いとのこと。
到着する前日からダイアモックスという薬を服用して、標高の高い地域に身体を慣らしていくことが大事です。
現地で薬を購入すべきという人もいますが、現地の薬が効かない人もいるため、日本で購入しておいた方が無難なようです。
コカの葉
ゲストハウスで働いていた時にペルー人から聞いた話ですが、コカの葉を噛むのも良いそうです。
麻薬の一つコカインの原料となるコカですが、ペルーなどではお茶にして飲んだり、コカキャンディを食べる習慣もあります。
製造方法によっては麻薬の一つとなりますが、コカ茶やコカキャンディに関しては健康上も法律上も特に問題はありません。
ただし、日本やトランジットで行くであろうアメリカなどでは、コカの葉・お茶・キャンディは所持するだけでも犯罪となるのでご注意を。
便座がない国は2つ
南米に便座のない国があると聞いたことがありました。
サクラさんにこのことを質問すると、便座がない国は2つあったそうです。
それはボリビアとペルーです。
国が変われば文化が違うので、初めは衝撃を受けるかもしれません。慣れればどうってことないそうですが、慣れるまでが大変そうですね。
ちなみに、南米の国々のトイレ事情ですが、紙を水で流してはいけません。トイレにあるごみ箱に捨てるのだそうです。。。
サクラさんの南米ベストプレイス
サクラさんに「南米を旅して一番良かった場所はどこ?」と聞くと、深く考えこんだ様子でした。
どれも良い思い出で選びきれないといった具合です。無言の時間が少し続き「パタゴニア」だと語ってくれました。
南米についてよく知らない私にとって「パタゴニア」と聞くと服のブランドとしか思いつきません。
パタゴニアは国名ではなく、南米の南部、アンデス山脈を挟んで国境を接するアルゼンチンとチリの南緯40度付近より南を指す地名とのこと。
『ペリト・モレノ氷河』『パイネ国立公園』『ウィシュアイア』『フィッツ・ロイ』など多くの見どころがあり、雄大な自然が彼女を魅了したのだと感じました。
ちなみに『フィッツ・ロイ』は洋服のブランド「パタゴニア」のロゴにもデザインされている山です。
地図でいうとこの辺の地名です。
[写真:朝焼けに燃えるフィッツロイ]サクラさん思い出の南米フード
南米の旅をするとなると気になるのは食事ですね。
日本でもたまにお店を見かけるのですが、ブラジルのシュラスコという焼肉のような料理は有名です。
牛肉の一人当たりの消費量の世界トップ3はすべて南米です(1位:ウルグアイ、2位:アルゼンチン、3位:ブラジル)。
国土も広く、畜産には環境が整っているのもあるんだろうと思います。
さて、サクラさんの南米の思い出フードは『エンパナーダ』だそうです。南米のどの国でも食べることができ、味も美味しかったとのこと。
国や地域によっても、もちろん味付けや具材が違ったりするので、ご当地のエンパナーダを楽しむことができるそうです。
防犯対策
サクラさんの防犯対策はバックパックで行く前にネットで調べた情報を利用していたそうです。
先ほど、他人のブログは信用しないと書きましたが、防犯に関しては情報が役に立ったようです。
サクラさんは『ケチャップ強盗』ならぬ『マスタード強盗』に合いそうになったとか。
「ケチャップが服に付いてますよ」と言ってくる人が、親切にケチャップをふき取ってくれる間に貴重品を盗まれるという手口です。
これがケチャップ強盗です。
サクラさんの場合はアルゼンチンのブエノスアイレスでマスタードによる手口で被害にあいそうになったそうです。
が、事前にこの情報を知っていた彼女は「大丈夫、大丈夫」というフリをしてそのまま過ぎ去り、特に被害はなかったようです。
ブラジルで外出は要注意
サクラさんの旅のルートの中で外出に最も気を使った国はブラジルだったそうです。
外出する時は、以下のことを徹底していたそうです。
・人通りの多い道を選ぶ
・スマホは見ているだけで奪われる可能性があるため、外出時に見ない
・カバンは常に手に持ち、置き引きを回避
ブラジルは強盗が頻発して起きている国で、旅行者が強盗に合う可能性は極めて高いです。
サクラさんが会話した現地のブラジル人も30回くらいは強盗に合っているという話です。
なんちゅう国なんだ!?と感じざるを得ませんでした。笑
危険な地域にはそもそも近寄らない
サクラさんがコロンビアとエクアドルを旅のルートから外したように、そもそも危険なエリアや国に近寄らないことが大切です。
外務省のHPだけでなく、旅行代理店がHPで出している情報なども確認しておいた方が良いです。
何かあってからでは遅いので、危険な地域にはそもそも立ち寄らないようにしましょう。
まとめ
南米のバックパックはウユニ塩湖、マチュピチュ、ナスカの地上絵、イグアスの滝など多くの見どころがあります。
個人的にサクラさんとお話させていただいて感じたのが『危険を意識しながら旅をすることの大切さ』です。
私は東ヨーロッパをバックパックした経験があり、海外での防犯対策の重要性は分かっているつもりです。
しかし、それ以上に気を付けなければいけない地域が多いのが南米なんだなと感じました。
とはいうものの、南米の陽気な人柄や美しい大自然は長旅をして見に行く価値は十分にあるのだと思います。
みなさんも、サクラさんのように南米を旅してみてはいかがでしょうか?
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南米の旅は治安も気になるところですが、ツアーならその心配も半減します!
サクラさんのベストショット集
サクラさんの写真もありますが、現地で交流のあった日本人の方も写真を提供してくれています。
その方のインスタグラムはこちら☞
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