世界一分かりやすい資源大国なのにオーストラリアの電気代が高い理由

世界一分かりやすい資源大国なのにオーストラリアの電気代が高い理由

オーストラリアは石炭や天然ガスなど多くの資源がとれる資源大国ですが、電気代は世界一とも言われています。通常、資源がたくさんある国では、その国の資源によって、原油価格や電気料金などが他の国より安くなります。

オーストラリアの電気代が高騰しているのには、やはり理由があります。今回はその理由について分かりやすく紹介してきたいと思います。

オーストラリアの地図

オーストラリアの電気料金

オーストラリア政府は「電気料金の安い時代は終わった」という発表をしおり、それが今まで安かった電気料金が年々増加していることが社会問題の一つになっていることを示した発表でした。

オーストラリア当局の発表では2007年~2012年までの間で電力小売価格が70%も上昇していて、それ以降も電気料金が上がり続けています。

地域によって電気料金が変わりますが、1キロワットおおよそ30~41円(1豪ドル=87円59銭と計算した場合)です。

日本の電気料金はプランによって異なりますが、平均して1キロワット22円ほどなので、1.5~2倍ほど電気料金が高くなっています。

エコ対策の悲劇

では、なぜここまで電気料金が上昇しているのでしょうか?

以前は石炭中心に主に火力発電を行うことでオーストラリア国内へ電気を供給していきました。

しかし、二酸化炭素の排出量が多かったことから世界的にバッシングを受けて、地球温暖化対策のために再生可能エネルギー、特に風力発電に特化した電力供給を行うよう方向転換します。

さらに、発電所や電線を新しく作ったり、古い設備を修繕したりしていくと、設備投資費がかさんでしまったという結果となりました。

オーストラリアは国土面積が世界第6位と広いく、電線の取り換えだけでも大変費用がかかってしまいます。

コストが膨大になったことで、それらが電気代に転嫁されてしまったため、電気料金が上昇したという結果になってしまいました。

過去には大規模停電も

風力発電を中心にした電力供給を急速に進めてきたオーストラリアですが、風力発電は風が吹かないと停止してしまいます。

そうなってしまった場合のことを想定して、過去に使用していた火力発電を完全に止めるのではなくバックアップとして利用することが望ましいのですが、オーストラリアはそれをしていませんでした。

実際に、風力発電が機能しなかったことも過去にあり、オーストラリアでは大規模な停電が起こったこともあります。

そのような経緯もあって、オーストラリアの中でも「このまま再生可能エネルギー中心の電気にしよう」という意見と「いやいや火力発電に戻すべきだ」という意見があり議論が分かれています。

最後に

日本でも西日本大震災以降、原発事故の影響を受けて原発使用に反対意見が多く、日本政府も再生可能エネルギーの導入・普及を段階的に進めています。

しかし、原子力発電は現在のところ最も安く電力供給ができるとも言われているため、再生可能エネルギーの利用が増えれば増えるほど電気料金が上がることは避けられません。

日本政府は原子力発電が最も費用が安いと主張していますが、これを安易に受け入れるべきではないように思います。

どのような内容かは伏せますが(内容も薄いので)、夫が原発で働いている女性に話を聞く機会があり、どうやら原発には多くの利権が絡んでいるようです。

日本は科学技術も発展している国であるため、こういった再生可能エネルギーに関する分野でも技術が向上できる可能性を大いに秘めていると思います。

原発の再稼働を中心に話が進んでいるようですが、日本に大きな爆弾を抱えるような感覚さえします。再生エネルギーを効率的に使えるような国になってほしいと切に願います。

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