「世界には食べられない子供たちもいる」
これは私が小さい頃に親や学校の先生から言われてきたことです。
この言葉を大人になった今も、時々耳にすることがあります。
つまり、この問題は今も解消されない問題だということに気づきます。
世界の情報を集めれば集めるほど、楽しい話題も多いのですが、悲しい話題があることも事実です。
今回、この記事では貧しい子どもに対して募金をする意味について検討してみます。
人間は生まれながらにして格差がある
今、現在の世界はほぼすべてお金によって物事の価値が決まります。
なぜなら私たちは資本主義というシステムの上で、暮らしているからです。
酷い言い方かもしれませんが、人の価値でさえもお金で計算することができます。
『生涯年収』という話を聞いたことがあるかもしれませんが、人の価値の一部であると考えることができます。
その人の持っている資産、将来的に稼げるお金の価値がその人の価値になります。
資本主義においては「お金をたくさん持っている人が価値のある人」と見なされる場合がほとんどです。
これは人によって違いがあり、この違いが大きくなれば『格差』となります。
大なり小なり、私たちはこの『格差』を感じながら生きています。
なぜなら、何度も言いますが、私たちは資本主義時代を生きているからです。
残念ながら、この資本主義という価値観やそれに派生したものの考え方が大きく変わることはないでしょう。
私たちが死んだあとなら変化する可能性は十分にあると思います。
生まれる場所や国によって格差が生じる
生まれる場所、もっと言えば生まれる国によって格差は広がります。
日本でも最近では格差が広がり、格差社会になりつつあります。
しかし、なんだかんだとGDP(国内総生産)は3位の経済大国です。
国の経済がしっかりしているので、個人にお金がなくても社会保障というシステムで医療や教育などもしっかり受けることができます。
では、ほかの国はどうなっているのでしょうか?
国民から税金を取って、国内で資金を分散しようとしても貧困層の生活まで行き届いていない国はたくさんあります。
アフリカは貧困国が多いのですが、まさに足りていないという現象が起きています。
具体的に何が足りていないかというと、
・飲み水がない
・食料が不足している
・子どもが教育を受けられない
・病気をしても医療機関がない
・仕事がない
・住居環境が整っておらず、寝るところがない
・ガスや電気が整っていない
思いつくだけでもこれだけあります。
これだけではなく、人身売買や衛生面の問題だとか、貧困により多くの問題にもつながっています。
日本では当たり前のようにあるものが、ほかの国に行くと当たり前ではないことはよくあります。
貧困による最大の犠牲者は子ども
貧困により生活が難しくなった場合、子どもが最大の犠牲だと言っても過言ではありません。
貧困層では子どもは労働力です。
そして、労働力として学べない子どもたちは読み書き、計算ができないので将来付ける仕事が限られます。
つまり子たちは夢を持つことすら許される状況ではないということです。
親の虐待などによってストリートチルドレンになる子どももいます。
生まれた瞬間に捨てられて死に至るケースもあります。
これらの直接的に原因は様々ですが、貧困が根本の問題であることがほとんどです。
貧困層の少女たちの希望は売春という地域も
ネパールにはまだカースト制度が残る地域があります。
カースト制度の最下層、ダリット(不可触民)が住むエリアは貧困で苦しんでいる地域があります。
その地域では大人たちの仕事がなく、ストリートチルドレンが溢れ、まだ10歳にも満たない少年少女がシンナーを吸っています。
そんな地域の少女たちの希望は売春です。
小さい子どもたちの中には、売春宿に行くことを希望する少女もいます。
なぜなら、収入を得れる仕事が売春だけだからです。
売春によりお金を得ることができ、家族を養うことを望んでいる少女もいます。
しかし、少女たちが望まない人身売買が盛んに行われ、ネパールからインドの売春宿に売られる少女も今も多くいます。
貧困を理由に逃げ出せない、逃げ出したとしても『売春宿の子』と住民から非難されるため、家に戻れない少女もいます。
募金というシステム
貧困を解決する最も効率的な仕組みが募金です。
冒頭にもお伝えしましたが、私たちは資本主義に生きています。
お金のあるところからお金のないところへ資金を移動することが単純かつ簡単なやり方です。
ただし、単にお金を与えることが良いのかというとそうではありません。
地域の衛生面を整えること。
仕事を生む仕組みを作ること。
医療環境を整えること。
教育環境を整えること。
貧困層へ募金で得た資金を分配するときに、これらにお金を使うことが望ましいです。
特に教育環境の整備にお金を使うことが最も望ましい選択だと個人的に思います。
教育は人を変える
貧困層へ短期的にお金を与えることに関してはあまり賛成しません。
単にお金を与えることは、お酒や薬物にお金が回る可能性があるからです。
住環境(水・医療・衛生など)を整えることを優先されるべきですが、教育環境を整えることが最も重要です。
なぜなら、子どもたちの希望で、子どもたちが最も望んでいることだからです。
勉強をして読み書き、計算ができるようになること、さらに高度な教育を受けることは子どもたちの将来が開けます。
好きな職業や稼げる職業に就くこと、さらには新しいビジネスを立ち上げることもできるようになるでしょう。
教育は長期的にも貧困から自力で脱出するために必要なことです。
募金をするならここ
世界には募金活動をする団体が様々ありますが、ワールド・ビジョンという団体をご存知でしょうか。
ワールド・ビジョンとはアメリカ生まれの宣教師ボブ・ピアスが第二次世界大戦後に設立した国際NGOです。
日本ではワールド・ビジョン・ジャパンという名称で活動ています。
キリスト教精神に基づいて開発援助・緊急人道支援・アドボカシー(市民社会や政府への働きかけ)を主な活動としています。
アジアやアフリカを中心に政府や国連と連携を取りながら様々な支援を行っています。
彼らの活動に最も賛同できる部分が支援している子どもたちと触れ合う制度があることです。
チャイルド・スポンサーシップに参加することでそれが可能となります。
収入の約6割をチャイルド・スポンサーシップで集めて、支出の8割は現地事業活動に使われています。
■ワールド・ビジョンの収入
■ワールドビジョンの支出
最後に
『貧しい子どもたちへの募金は意味はあるのか?』がこの記事のタイトルです。
結論としては、意味はある。
さらに言えば、教育に使う募金ならもっと意味がある。
ということです。
貧しい子どもたちは支援していく中で、現地とコミュニケーションが取れるチャイルド・スポンサーはとても良い制度です。
今の私たちに何ができるか?と考えた時に、単にお金を与えるというのはよくありません。
実際に何に使われているか明確に示してくれる団体を通じて支援の輪を広げていきましょう。
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