東欧バックパック4ヶ国目、リトアニア。
バスで到着するとそうそうに見かけるのは物乞い達。バスターミナルに関して言えば、エストニアはそうでもありませんでしたが、ラトビアやリトアニアでは、誰かから「お金を恵んでくれないか」と言われることが度々ありました。
そういった場合、最近では「カードしか持っていなくて、現金はない」と言ったり、そもそも英語がまったく分からないフリをするようになりました。これも、旅で身につけてきたスキルだと思います。
さて、リトアニアの首都、ビリニュスに到着したわけですが、初日は疲れてほとんど行動をすることがありませんでした。しかし、2日目以降はしっかりと旧市街とトラカイ城を観光。
何より嬉しかったのが、ラトビアに行った時にできた友達がビリニュスまで遊びにくるので、一緒に来ないかと誘ってくれたことでした。もちろん、私は彼らと一緒に行動しました。
ビリニュス旧市街散策
ラトビアの友達たちは夕方から合流することになり、それまで旧市街を観光することにしました。
初めは、今まで見てきたエストニアやラトビアに似たような感じという印象を受けました。もちろん、そこにある歴史は全く違いますが、雰囲気などはやはり近隣の国だからか似ているように感じます。
しかし、ビリニュスの旧市街で最も印象的だったのは教会の数がかなり多いということと、観光地の割に、多くの敬虔な信者の方が普通に参拝しているということ。そこが、今まで見てきた旧市街と大きく違う点です。
教会に入ると、それだけで心が落ち着くような、また神聖なところに来ているという気分になります。初めは、警備員のような、見張り番みたいな人もいたため、写真を撮ることもためらったというかダメなのかと思いました。しかし、他の観光客が写真を撮っていたので、何枚か写真を撮りました。
バルト三国では東方正教会の信者も多くいます。ラトビア人たちの話によると半数はカトリックで、半数は東方正教会だそうです。
東方正教会のことをあまりよくわかっていないのですが、「コトバンク」によると、キリスト教を3つに分けた場合、カトリック、プロテスタント、東方正教会に分かれるそうです。
キリスト教の三大分流の一。ロシア・中東・東欧を中心とする15の自立教会の連合体。1054年、東ローマ帝国圏のコンスタンティノポリスとローマの総主教座が、東西に分裂。以後、西方のローマ‐カトリック教会に対して、正(オーソドックス)教会として発展。15世紀、ギリシャ正教会がオスマン帝国の支配を受けるようになると、主流はロシア正教会(ハリストス正教会)に移った。神学と礼拝が神秘主義的性格をもつ点に特徴がある。日本には文久元年(1861)ロシアの司教ニコライによって伝えられた。日本ではギリシャ正教会または単に正教会ともいう。東方教会。
出典:小学館 デジタル大辞泉 (コトバンクより)
日本で私の英語の先生をしてくれていたラトビア人によると、東方正教会の教会に女性が入る場合、スカーフのようなものを頭に被らなくてはいけないそうです。彼女自身もオーソドックス(東方正教会の信者のこと)です。
実際、リトアニアの教会にはそういった女性が多くいました。次の写真の女性のような感じですね。昔、こういった感じの女性をアニメで見たことがあるような気がしますが、アニメのキャラクターたちは東方正教会の女性をモチーフにされているのかもしれません。
写真:ビリニュス旧市街
ラトビア人たちと合流、ITイベントへ
飲み物と食べ物が無料だということで、メールで事前にチケットをもらっていたので、会場内に行きました。IT系のイベントらしいのですが、正直なところ、何のイベントが行われているのかハッキリと分かりませんでした。
会場中央には大型のスクリーンがあり、ITがさらに普及していけば学校教育から社会のシステムまで変わるというようなことがインタビュー形式で話をしていました。
英語で話されていたので、内容は少しだけ理解することができましたが、学校自体の存在がITに置き換わるという話しに関しては、かなり楽観的というか現場無視な感じがするな、とかどうでも良いことを考えながら、彼らに合流。
面白かったのがVR(バーチャルリアリティ)の体験ができたことです。
専用のゴーグルをつけながら、動画を見るのですが360度、上下左右どこでもその動画に関する映像をみることができます。私が見た作品の内容は、中東の紛争が落ち着いた地域の男の子と女の子のストーリーでした。
VRを見ている人に関して、はたから見ればこんな感じです。
チップの渡し方で失態
そろそろお腹が空いたので、フリードリンクとフリーフードを提供してくれる場所を30分くらい探し回りました。がしかし、結局どこにあるか分かりませんでした。
なので、普通にレストランに行って食事をすることにしました。食事を終えた時に、イベントに招いてくれ、イベント会場に入るためのチケットを手配してくれたので、そのお礼にみんなの分の食事代を支払うことにしました。
たが、ここで失敗を犯してしまいます。
東欧ではチップの制度があるそうなので、私はレストランで食事をすると10%のチップを渡しています。ですが、このレストランでお会計をするとき、財布には大きすぎるお札しかありませんでした。
なので、お釣りをもらってから、店を出ようとした時に「これはチップです」と言ってウエイトレスに渡しました。
しかし、この光景を見ていたラトビア人たちから「それは失礼だよ!」と言われ、笑われました。おそらく、今後、私の犯した過ちは彼らのお酒の肴になるかもしれません。
チップを渡すのであれば、お会計をするときに渡さないといけないということを教えてもらいました。非常に反省。。。小銭はなるべく用意しておかないといけないということですね。
バルト三国でのチップに関して
ちなみに、ラトビア人の一人は「良いサービスを感じたら払うときもあるけど、俺はあまり払わない。だってそもそもサービス悪いんだもん。」と言っていました。
レストランでチップを払う習慣は一応ありますが、正直なところ、現地の人もあまり払っていないようで、それほど気にしなくても良いというのが正直な感想です。特別に良いサービスを受けたらチップをあげるという感じでよいそうです。
彼らはチップを支払わないのに、私は調子に乗ってやろうとして失敗してしまいました。もしかしたら、今までも間違ったやり方でチップを渡していたかもしれないと思うと、かなり恥ずかしい思いになりました。
いつもはお会計の時に10%ちょうどくらいのチップはあるのに、こういう時に限ってないという不運。こういう言い訳をしていると反省文を書いている気持ちになるので、この辺にしておきます。
スリークロスから見る景色は最高だった
ラトビアから来た彼らと次に向かったのは、旧市街から少し離れた場所にスリークロスがある丘です。ここからはビリニュスの街が一望できます。私が行ったときはスリークロスはメンテナンス中のようでした。
日没より少し前の時間にいったので、景色が最高でした。遠くのほうでは気球が飛んでいる光景がハッキリと見え、教会からの鐘の音や、キリスト教に関する歌のような音が聞こえてきました。ビリニュスでは日常のワンシーンではあるものの、私には芸術の一つであるようにさえ感じました。
あと、スリークロスがある場所に行くためには登山になるので、服装、特に靴は注意した方が良いです。実際、ラトビアの女の子の一人は、ここに来る前にサンダルが壊れたため、新しくサンダルを買ったのですが、かなり歩きにくそうでした。
写真:スリークロスからの眺め
ほとんどの人が知らないブランコで遊べる場所
ラトビア人の一人が以前、ビリニュスに来たとき偶然見つけたというブランコに乗りました。幅の小さな川に橋がかかっているのですが、その橋にぶら下がるようにブランコがあります。
誰が何のために作ったのか、よく分かりませんが、ちょっとしたアミューズメントですね。もちろん、無料で乗ることが可能です。正直なところ安全面は大丈夫なのかなと心配しました。
ブランコに乗っていると観光客から「乗った感じはどうだい!?」みたいなことを言われたので、ジェスチャーで親指を立てて”いいよ!”と答えました。ブランコに乗っていると、やはり目立ちます。
タオルを持っていたので、足をふくためにみんなにも貸したのですが、他の観光客もブランコに乗ってタオルを持っていなさそうだったので、タオルを貸そうとしました。
「ヨーロッパで知らない人にタオルを貸すことはないから、すごい親切だね。レストランの時とは大違いだよ」と、ラトビア人にからかわれました。
場所はスリースターズの近くにあります。場所がマップ上で特定できたので、掲載しておきます。暖かい時期にリトアニアのビリニュスに行かれる方は参考にしてみてください。
トカライ城はリアルなドラクエの城
ここからは翌日の話です。
この日もまた、ラトビア人たちの提案によって、彼らの車でトカライ城に行くことになりました。このお城も観光地として有名で、ホステルではツアー案内やトカライ城までのバス時刻表があり、興味があったので行きたかった場所です。
東欧バックパック関連の記事をご覧になったことがある方は、私はよく旧市街をドラクエの世界と例えてきましたが、トカライ城に関しても、同じようにドラゴンクエストシリーズに出てくるお城だと感じました。
表現力が弱くすみません。ただ、実際の正直にそう思いました。
湖畔に囲まれたお城は美しく、眺めているだけでも気分が上がってきます。お城の中には王座や教会、実際に使われていた日用品の展示などがあり中世ヨーロッパの生活を体感できました。初めて訪れるお城がここで良かったと心から思います。色んな人が処刑器具(?)を面白がって使っているのを見るのも楽しかったですね。
ここで、ちょっとした事件が起きてしまいます。湖にいたカモに餌をあげようと、うつ伏せになって湖に手を伸ばすと、胸ポケットにいれていたデジカメが湖に落ちてしまいました。写真撮影に使用していた愛用のCanon PowerShotが水没。
相当、焦りました。
(写真:デジカメが落ちた場所)
「電池をすぐに抜いたほうがいいよ」とアドバイスをもらったので、すぐに電池を抜きました。「乾いてからもう一回電池を入れなおして、動作確認してみな」と言ってくれたのですが、この日は復活することはありませんでした。
しかし、翌日に電池を入れなおすと復活してくれたので、一安心。ラトビア人のアドバイスはかなり的確でした。
(私が愛用しているデジカメ)
写真:トラカイ城
最後に:外国人から現地の言葉を学ぶメリット
トラカイ城に行った日は、彼らと会う最後の日となり、さみしい気持ちになります。彼らと過ごせた時間は本当に貴重な体験です。しかし、また新しい素敵な出会いを期待して、旅を続けようと思います。
ちなみに、彼らはラトビア語、ロシア語、英語が話せて、彼ら同士が話すときは基本的にロシア語で会話しています。
なので、いくつかロシア語を教えてもらいました。ロシア語でとりあえず、「ありがとう」「はい」「いいえ」「分かります」「分かりません」「日本」「愛してる(くだけた感じの言葉)」「ビール」「私の名前は~です」は覚えました。ほかにも汚い言葉も教えてもらいました。
現地の言葉を覚えるメリットとしては3つあると思っています。
1つ目は、教えて貰うことがそもそも良いコミュケーションが取れること。2つ目は、覚えた単語を使うと笑いが生まれ、コミュニケーションが活性化すること。特に汚い系や下ネタ系のものはとてもウケます。3つ目は、覚えた単語で、別の場所で誰か出会った時にコミュニケーションが取れることです。
ロシア語は旧共産圏だった東欧で、年配世代が学んだ言語です。実際に、英語が分からない年配の方とホステルで出会ったりすると、”二ニャザウShin”「私の名前はシンです」と言うと、お互いの名前を交換することができた経験が何度かあります。
こういったコミュニケーションをとるのは、バックパックのみならず、外国の旅ならではの楽しみですね。
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