英語が苦手なのは日本人だけではない
日本人は英語が苦手な国民であることはみなさんもよくご存じだと思います。日本人だけが英語を苦手なのではなく、国によって英語の得意・不得意があるんだなとマルタに来てから感じました。
それは単に国による学校制度の問題だとか、英語がどれだけその国に浸透しているかという問題だけではないと思います。私は大学生の頃、専門は心理学でしたが言語論という授業がとても興味深く、インド・ヨーロッパ語族(印欧祖語)というものを習った経験があります。
言語の語族によっては、つまり言語として英語に近い言語かどうかによっては、英語が話しやすい話しにくいというものがあのだと感じました。
インド・ヨーロッパ語族と文法
インド・ヨーロッパ語族とは簡単に言うと、インドからヨーロッパに広がる先祖の言語グループといった感じでしょうか。つまり、そもそも彼らが現代話している、英語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、ロシア語、ヒンディー語などは兄弟や親戚みたいなもので、言語グループが一緒なのです。
これは日本人にとって英語を習得するという意味では不利な状況です。なぜなら、日本語はこの言語グループに入っていないため、英語とはまったく違う言語を話すことになります。
そして、もう一つの日本人が英語を苦手とする理由として、文法が日本語とまったく違う点だと感じます。例えば、中国語は先ほどのインド・ヨーロッパ語族ではありませんが、英語と文法が似ています。そのため、中国人は日本人よりも習得しやすいと言えると思います。
英語を苦手とする日本以外の国の人たち
マルタの語学学校で出会った中で、英語が苦手なんだろうなと思った国の人たちは、韓国人とトルコ人です。おそらく、その他の諸外国でも日本人同様に英語を苦手とする国の人たちはいると思いますが、マルタで交流があった人たちを見るとその2ヶ国の人たちが印象的でした。
なぜなら韓国語もトルコ語も「インド・ヨーロッパ語族」で「文法的に英語と異なる」からです。逆を言えば、この二つの言語は文法的には日本語に似ているため、日本人にとって習得しやすい言語と言えるでしょう。
もちろん個人差はあります。韓国人でもトルコ人でも英語を上手に話せる人もいますし、それは彼らが努力したからで、もともと英語を話せたからではありません。
クラスメートのトルコ人の女の子は大学生ですが、授業の3割は英語を使うので、英語を習得しなければ卒業できないため、必死に勉強していました。また、韓国人の男性は独学で勉強して、TOEICを890点取ったそうです。
まとめ
英語を苦手とする他の国の人たちをテーマにして書きましたが、英語が言語学的に近い存在なのか、それとも遠い存在なのかというだけなので、憶する必要はありません。
マルタに来て、他の国の人たちは自分以上に話せるんじゃないかと不安だったのですが、意外とそうではありませんでした。また、ラテン系(ブラジル、イタリア、スペインなど)の方々は自身満々に英語を話しますが、文法や単語の発音がめちゃくちゃだったりします。
英語なんて言葉ですから、日本にいても英語を話す習慣をつければ英語が上達しますし、私のようにマルタにいけば自然と話さなくてはならない環境に身を置くわけですから、コミュニケーションが取れるくらいまでに上達するにはそう難しくないと思います。
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