世界の人が考える「最近の若者は・・・」事情、日本と同じ答えなのか?

世界の人が考える「最近の若者は・・・」事情、日本と同じ答えなのか?

いつの時代もテーマとなる話題は「最近の若者は・・・」ということですが、基本的にはネガティブなワードです。世代間の違いが生んでいるのがこの言葉ですね。

私なんかがその言葉を聞くと若者に対しての苦言や嘆きにも聞こえてきますが、羨望に感じることがあります。自分たちより良い時代に生まれてきた人に対しての憧れや羨ましさ、そして嫉妬なんかも入り混じった言葉じゃないかなと感じる時もあります。

つまり、こういった言葉が出るということは世の中が平和で、発展した世の中じゃないと出てこないのではないかとも思います。今、時代が戦時中など大混乱していたとしたら、このような言葉はあまり聞くことがないのかもしれません。

私自身もそろそろ、「最近の若者は・・・」と言う方の世代になりつつありますが、世界の人たちは自分の国の若者に対してどのように感じているのでしょうか。

おばあさん

日本の「最近の若者は・・・」

日本の場合だと、「スマホばかり見ている」という意見が多い。スマホでゲームしたりSNSを見たりしている人なんかは電車やバスでもよく見かけますが、友達とファミレスに来ている若い人もお互いスマホをいじって会話がない、何ていう光景をよく見かけますね。

それと、短縮の言葉。例えば、「り」=「了解」とかです。これはどの時代でも出てきますね。だいぶ古いですがチョベリバ、チョベリグなども当時は分けわからんと言われていました。

お年寄りの方が「正しい日本語を使うべき」と時々言われますが、個人的に「正しい日本語」の基準って何なんだといつも思ってしまいます。言葉は常に変化してますし、広辞苑も新しいものが出版される度に、古い言葉は消えて、新しい言葉が追加されます。

『正しい日本語』を仮に定義して「日本で使用されている言語で日本に住んでいる人が共通して認識できる言葉」とします。おじいさんやおばあさんしか分からない言葉はもちろん、若い人にしか分からない言葉は「正しい日本語」とは言えませんね。

そう考えると「正しい日本語を使うべき」はあながち間違ってはいません。ただ、新しく若者から出てきた言葉がみんなが知っているような普遍的な言葉になれば、将来的に標準化される可能性もあります。だから、短縮形の言葉だって、意外に侮れないんです。

海外の「最近の若者は・・・」

日本に限った話ではなく、こういった話題は海外でも定番のようです。では、海外の「最近の若者は・・・」事情はどのようなものがあるのでしょうか。テレビ番組や動画サイトなどでインタビューされていたものをまとめてみました。

韓国の「最近の若者は・・・」

「カップルのスキンシップが激しすぎる」「人前で平気で抱き合ったり、キスしたりするのが見苦しい」など、人前でイチャイチャしすぎだという意見が多い。一昔前では、人前でスキンシップをすることはありませんでしたが、最近の若い人は平気なようです。

また、「ぶつかっても謝ろうとしないので、目上に対する礼儀がなっていない。」「昔は年上の人にはちゃんと挨拶をしたけど、今の若者はしない。」という意見があります。

儒教の国、韓国は「一日の長」という言葉が当てはまる文化を持っていて、年上の人を大切にする傾向があります。しかし、最近の韓国では年上の人を大切にしないことに嘆いている年配者が多いそうです。

その他にも「昔の若者はエネルギッシュで活発だったが、今の若い人は気が小さく、おとなしい。」と日本でも同じようなことが言われています。

アメリカの「最近の若者は・・・」

「最近の若者はSNSでコミュニケーションを取ってばかりなのが残念」という声が多かったです。アメリカではSNSなどの色んなツールが発達していて、最近の若者のコミュニケーションのやり方に嘆く人が多い。

豊かな国ならではの意見もあり、これは素敵な意見です。

「私の家は貧乏だったんだけど、クリスマスに25ドル使っていいって両親から言われたんだ。私はその25ドルで何を買おうか必死で考えたよ。結局、おもちゃのトラックとか小さいものをいくつか買ったんだけど、すごく幸せだった。今の子たちは努力しなくても何でも手に入るけど、その簡単に手に入れたものには実は誰かがすごい努力しているんだっていう感謝の気持ちを忘れてはいけないと思う」

何でも手に入り、物に対する感謝の気持ちが薄くなっていることを嘆いています。しかし、これは私たちも見習わなくてはいけない姿勢ですね。

さらに、アメリカでは食べ物をオシャレにしすぎて怒られる若い人が多い。ジャーサラダやアボガドトーストなど、お洒落のためだけにお金をかけることが年配者からは理解されないそうです。

日本でもインスタ映えするようなフードの盛り付けが流行っていますが、それと似たような感じですね。

中国の「最近の若者は・・・」

「最近の若い人はバスで席を譲ってくれる。」「今の若い人は礼儀正しくて良い人が多い。」「国に誇りをもって働いているので良い人が多い。」など。

中国で最近の若者のことを聞くと、ネガティブな意見はそれほどありません。むしろ、中国のお年寄りの人は若い世代の人たちのことを好意的にとらえていて、リスペクトしているという意見が最も多かったです。

今の中国の若い世代は世界から見られているという意識があり、変わってきているという意見もありました。実際に電車の駅に行くと、列を守らない人にはお年寄りが多く、若い人はしっかりルールを守っているようです。

その他の国の若者事情

ニュージーランド人にとってはお金を貯めてマイホームを持つことが夢だったのですが、これも今は事情が変わってきていて、家を購入するよりも賃貸に住む若者ばかりになっていることが嘆かれているようです。フランスも同じように自分で家を購入したり、車を購入する若い人が少なくなっていると言われています。

また、タイではSNSの普及もあって初体験の年齢が早まっていると言われています。SNSがなかった時代は、手紙を書いたりして相手を知るのに時間がかかったのですが、今は簡単にコミュニケーションをとれることが一因だと考えられています。

イランでは男女が交流できる場所があまりありません。ビーチやプールなども敷居があって男女別となっています。そのため、車に乗っている時に気に入った女性がいれば窓を開けて、番号交換するというナンパの方法が流行り、渋滞が増えているようです。

インドやその周辺国では食文化が変化していて、フライドチキンやハンバーグ、ポテトチップスなどを食べるようになり欧米化しています。そのことが、若者をダメにしていると社会問題にもなっているそうです。日本でもファーストフードが流行り始めた時代には同じようなことが言われていました。

最後に

「最近の若者は・・・」と世界でインタビューされている人の話を聞いても、日本と同じようなことを言っているんだなという印象です。そこに共通するのはSNSやスマホを通じたコミュニケーション。

やはり、時代が反映されているようですね。どの国でも世代が違うと価値観が変わってきていますが、お金をどこにかけるかはその人の自由だとも思います。

かつて、みんなが欲しいと思っていたマイホームや車などを購入する人が多かったのは、そこに憧れがあったからです。しかし、モノが溢れている世の中では、個人個人それぞれに憧れているモノが違います。一見、無駄に見えるようなことでも、その人にとってはお金をかける価値があるからお金を使うわけですね。

これもSNSやスマホが影響していると思います。というのは、色んな情報が簡単に手にはいるようになったため、自分の価値観に合うモノが見つかりやすくなったからだと考えて良いでしょう。

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